2016/08/08
『たましいのふたりごと』川上未映子、穂村弘
川上未映子と穂村弘が78のキーワードについて語っている本。
おめかし、
銀色夏生、
生活感、
結婚、
憧れ、
失敗、
お別れ、
過保護、
死、、、
それぞれのキーワードについてのお二人の話を聞いて、
自分自身もそれについて考えさせられたり。
生活感って、私の中では結構よく考えるワードだったりする。
穂村弘が生活感はあまり出さないようにしているとおっしゃっていて、
それは、生活感=所帯疲れのようなネガティブなイメージだからだそうだ。
うーん。納得のようなそうでないような。
夫に所帯疲れは感じてほしくないけど、
私はちょっとくらいの生活感を感じられるくらいのほうが、
温かくて幸福感があっていいような気もする。
それでも、我が家では生活感はきっと出ることはないだろう。
そして、過保護について!
「もしも過保護にいいことがあるとしたら、
子どものときに十分に愛情を注がれたら、
大人になっても自己評価も肯定的だし、
なにかに依存したりせず自信をもって生きていけるってこと」
というところ。
そして、過保護は今の実力勝負な世の中で、ギャップを感じるかも、、、って。
そうだろうな。
過保護に育った人は、基本的にいつも幸せを感じるのが上手で、
何においても肯定的だなって思う。
私は、過保護に育てられなかったので、
今の世の中にはすんなりなじめたけれども、
自己否定がとても激しい気がしている。
夫と私って、まるで真逆だなって思っていたから、
ここの部分読んで納得した部分もある。
最後に、「死」のところで、川上未映子が、
おそろしいのは、明日死ぬ人もたくさんいるのに、
その人たちのほとんどは、今日明日死ぬことを知らないってことで、
その事実に本当に耐えられないとおっしゃっていて、
あぁ、私だけじゃないんだなって思った。
川上未映子は、死をものすごく身近に感じていて、
恐れているというか、いつかではないってことを、
いつでも思っているのかなって。
そういうモヤモヤしていた部分を言葉として表現してくれて、
心がすーっとした。
内容はさらっと1日で読み終えるようなさらっとしたものだったけれども、
結構、考えさせられる本だった。
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