2015/08/12
『王妃の館』浅田次郎
浅田次郎の本は人間の必死で生きていく姿が
描かれていて好きだ。
生きるということは非常に泥臭い。
決してきれいごとなんかではない。
何があっても生きていくっていうことは
正直しんどいことが結構ある。
それでも人は生きていく。
そんな生き様が、個性豊かな登場人物によって
面白おかしく描かれているのが人間臭くて
とてもよい。
パリの高級ホテルを舞台に、
超豪華「光」ツアーと格安「影」ツアー、
そして、その二重売りをした旅行会社のツアコンたちの物語。
とにかく泣いたり笑ったり、とても忙しいけど、
その辺の哲学書なんかを読むよりも
とてもいいと思っている。
そして、たくさんの名言が詰まっているのも
この本の魅力だ。
「幸福になる秘訣はただひとつ、
自分は幸福だと信じること。」
「正論が必ずしも世界平和に寄与しない。
あるいは世界平和を実現するためには
「適当」が不可欠な要素であること。」
「世の中には、てめえうのことを差し置いて
他人の心配ばかりをする人間が多すぎる。
てめえのケツも拭けねぇやつが、
どうして社会のためだとか公共のためだとか
走り回るの。
それぞれがしっかりしていりゃ、
世の中良くなるに決まってる。」
「一瞬を大切にすること。
未来を望まない。
過去にこだわらない。
自分が今ある一瞬を、握った宝石のように大切にすること。」
ぜひ、あなただけの名言を探してみてください。
今日も素敵な読書タイムを。
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