なんて美しい物語だろう。
この世に生まれて初めてもらうプレゼントは名前、
そして、ランドセル、
初キス、
鍋セット、
ヴェール、
涙、
女性の人生におけるさまざまなプレゼントの物語が
かわいらしくて美しい絵と共に綴られている。
「名前」では、
春に生まれたから春子。
そんな平凡な名前が嫌だった主人公。
そういう春子も春に出産をすることになり、
春の生命力に溢れたキラキラと輝く世界を目の当たりにして、
改めて春子という自分の名前に愛を感じる物語。
今の今まで、名前のことなんて意識することなく生きて来たが、
改めて自分の名前について考えると、
親のいろいろな思いが詰まっていて、
なんだか、親の声が聞きたくなったりした。
こうして、一冊の本を親子で読むという楽しみもある。
娘は母に名前の由来を聴いたり、
同じ一つの共有する思い出を、
それぞれの目線から話すと新たな発見があったりする。
松尾たいこさんの優しく美しい絵と相まってとても温かくじんわりと
心地のいいお話でした。
個人的にはランドセルの物語が好きです。
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