私は小さいころから感受性が強かった。
とても生きづらかった。
孤独だった。
だから、言葉を紡ぎ続けてきた。
ある日、突然世界から色がなくなった。
すべては灰色で光を失った。
それからの数年間、変わらぬ灰色の景色を
ぼんやりと眺め続けた。
言葉も、感情も、欲求も、すべてを失った。
無理をし続けた何十年もの歪みが、
私自身をそうさせたのだと思う。
だから、それはきっとなるべくしてなったものなんだ。
そして、未来の私につながる大切なことだったんだ。
今は、そう思える。
光が射して、色を取り戻したとき、
今度は、私が誰かを助ける仕事をしたいと思った。
それが5冊だけの本屋をはじめるきっかけ。
たぶん、元気で前向きな人には無意味だと思う。
ただただ、少しだけ弱っていたり、孤独だったり、
人生のどん底で真っ暗闇に包まれている人に
寄り添う、
ただそれだけの存在でありたいと思う。
本は、言葉は、
人を支える宝物だっていうことだけ伝えたい。
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