2015/09/07

きっかけ





私は小さいころから感受性が強かった。

とても生きづらかった。

孤独だった。




だから、言葉を紡ぎ続けてきた。




ある日、突然世界から色がなくなった。

すべては灰色で光を失った。

それからの数年間、変わらぬ灰色の景色を

ぼんやりと眺め続けた。

言葉も、感情も、欲求も、すべてを失った。



無理をし続けた何十年もの歪みが、

私自身をそうさせたのだと思う。

だから、それはきっとなるべくしてなったものなんだ。

そして、未来の私につながる大切なことだったんだ。

今は、そう思える。




光が射して、色を取り戻したとき、

今度は、私が誰かを助ける仕事をしたいと思った。

それが5冊だけの本屋をはじめるきっかけ。


たぶん、元気で前向きな人には無意味だと思う。

ただただ、少しだけ弱っていたり、孤独だったり、

人生のどん底で真っ暗闇に包まれている人に

寄り添う、

ただそれだけの存在でありたいと思う。



本は、言葉は、

人を支える宝物だっていうことだけ伝えたい。




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