2015/09/07
きっかけ
私は小さいころから感受性が強かった。
とても生きづらかった。
孤独だった。
だから、言葉を紡ぎ続けてきた。
ある日、突然世界から色がなくなった。
すべては灰色で光を失った。
それからの数年間、変わらぬ灰色の景色を
ぼんやりと眺め続けた。
言葉も、感情も、欲求も、すべてを失った。
無理をし続けた何十年もの歪みが、
私自身をそうさせたのだと思う。
だから、それはきっとなるべくしてなったものなんだ。
そして、未来の私につながる大切なことだったんだ。
今は、そう思える。
光が射して、色を取り戻したとき、
今度は、私が誰かを助ける仕事をしたいと思った。
それが5冊だけの本屋をはじめるきっかけ。
たぶん、元気で前向きな人には無意味だと思う。
ただただ、少しだけ弱っていたり、孤独だったり、
人生のどん底で真っ暗闇に包まれている人に
寄り添う、
ただそれだけの存在でありたいと思う。
本は、言葉は、
人を支える宝物だっていうことだけ伝えたい。
2015/09/04
『イニシエーション・ラブ』乾くるみ
「必ず二回読みたくなる!」という話題の本。
本当に最後の最後で「え!?」って
思わず声に出してしまうほどの展開だった。
そして、やっぱり私もすぐに読み返した。
はじめは、昔懐かしい恋物語だと
思っていたけれど、
途中から違和感がでてきて、最後に納得。
読み返したら、全く違ったストーリーになっていた。
2015/09/03
妻を労う日
月曜日のこと。
お盆も年末年始も関係なく仕事の夫が、
一日だけお休み取った。
彼は、いつもこうして一日だけお休みをとって、
私をどこかへ連れて行ってくれる。
彼曰く、妻を労う日だそうだ。
「どこ行きたい?」
「何食べたい?」
と、聞かれても私は特に何もない。
だから、ホテルでランビュッフェに行き、
私の大好きな浜離宮恩賜庭園を散歩することにした。
ロイヤルパークホテル汐留の、
ランチビュッフェは大好きだ。
開放的な空間で、目の前に東京タワー、
どのお料理もおいしいし、
なんとなく私にとっては居心地のいいホテル。
だから、行ってみる。
平日だから、混んでいなくて、
ゆったりとビュッフェを楽しむことができる。
サツマイモの冷静スープと、カッペリーニがおいしくて、
おかわりもしてしまった。
ただ、残念なのは、デザート。
個人的には、デザートはヒルトンにかなうところは
ないのではないだろうかと思っている。
ヒルトンのデザートはおいしい。
そんなことを言いながらゆったりと
二人で食事を楽しむ。
やっぱりランチビュッフェって食べ過ぎる。
二人とも、パンパンに膨れているお腹を抱えて、
外に出る。
さて、楽しみにしていた浜離宮へ。
この時期の浜離宮はコスモスがきれいだ。
結婚してから、毎年欠かさずに二人で
見に来ている。
いつもは、見ごろをうかがっている間に、
台風が来たりして、なぎ倒されているコスモスだけど、
今年は、きれいに咲き誇るコスモス。
浜離宮は、普通のコスモスもあるけれども、
このオレンジ色のコスモスもあるので、
長い期間、彩り豊かなコスモスを楽しむことができるのだ。
それもいい。
私が、ゆったりコスモスを楽しんでいる横で、
蜂の攻撃を受けた彼は、
「ねー!蜂がすごいから早く行こう!」
と、ぎゃんぎゃんうるさい。
「あなたがざわざわビクビクするから、
襲撃に合うんだよ」なんて内心思いながらも、
彼がかわいそうなので早めに撤退。
きっとあと二週間もすれば見ごろになると思うので、
また来よう。
こうして、何かあるとくる場所、癒される場所、
パワーがもらえる場所、そういうのが一つでも
あるというのは心の支えだったりする。
何はともあれ、こうして妻を労ってくれる彼に
感謝しよう。
ありがとう。
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